卍・赤城山 延命寺・鼻取り地蔵(川崎市高津区上作延) [神奈川県]
川崎市高津区上作延204
赤城山 延命寺・鼻取り地蔵
赤城山妙覺院
山号 赤城山
院号 妙覺院
寺号 延命寺
宗派 天台宗
準西国稲毛三十三観世音霊場 27番
準西国稲毛三十三観世音霊場 27番
昔、この土地の里長(さとおさ)の家に悪馬がおり、田植えのため農具を負わせて田に入ろうとすると馬はなんとしても動こうとしませんでした。すると地蔵小僧が現れ馬の手綱(たづな)をとってなだめると、不思議と馬も暴れずにおとなしく働きだしました。そして次の日、延命寺の僧が経を唱えながら本尊の地蔵を見ると足元に泥が付いているのに気が付きました。そこでおかしなことと思い、里人たちに尋ねてみると、昨日里長の前に現れた地蔵小僧であることがわかりました。
それ以来、この地蔵を鼻取地蔵、あるいは田植地蔵と呼ぶようになったと言うことです。(昭和56年『かながわのむかしばなし50選』に選定)
この伝説は広く伝わったようで、遠く馬の産地として有名な青森や岩手地方からも悪馬をおとなしくさせる地蔵として、馬方や農民が参詣したともいわれています。
現在、延命寺境内の石造地蔵菩薩像は、寛政9年(1797)に造立されたものです。なお本尊の地蔵菩薩像は、秘仏として公開されていません。
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